近代日本の公と私、官と民―比較の視点から―
国際日本文化研究センターにおける研究プロジェクト
研究の内容
「公共的なるもの」への人々の姿勢は、国のかたちを規定する重要な要素である。デモクラシーと市場経済のもとでは、社会的な紐帯を失いアトム化した個人は、「私」的な世界に閉じこもり、「公」的な事柄への関心を失いがちになる。「公」と「私」のバランスと境界はどこにあるか、それはいかにすれば保持されうるか。
本共同研究では、近代日本を主たる対象としながら、歴史的あるいは国際比較の視点から、「公」と「私」の問題を取り上げる。その際、理念としての公(共)と私と、現実の「官」と「民」を区別しつつ、歴史的側面(たとえば英米法と大陸法、あるいは西洋・東洋の公の哲学)、理論面(common
goodの歴史、公的責任の制度論など)、現実の諸問題(プライバシーの概念と関連事件、メディアの役割とその活動への制限、公共経済的な政策など)など、参加者の専門分野に応じてさまざまの側面からのアプローチを試みたい。
代表者 |
猪木武徳 |
国際日本文化研究センター・教授 |
幹 事 |
マルクス・リュッターマン |
国際日本文化研究センター・准教授 |
班 員 |
上山隆大 |
上智大学経済学部 教授 |
〃 |
桂木隆夫 |
学習院大学法学部・教授 |
〃 |
紙谷雅子 |
学習院大学法科大学院法務研究科・教授 |
〃 |
木村 真 |
北海道大学公共政策大学院・特任助教 |
〃 |
佐伯啓思 |
京都大学大学院人間・環境学研究科・教授 |
〃 |
佐藤一進 |
京都造形芸術大学・非常勤講師 |
〃 |
田島正樹 |
東北芸術工科大学・教授 |
〃 |
土井真一 |
京都大学大学院法学研究科・教授 |
〃 |
中岡俊介 |
埼玉大学経済学部・非常勤講師 |
〃 |
橋本 努 |
北海道大学大学院経済学研究科・准教授 |
〃 |
藤倉晧一郎 |
同志社大学司法研究科・教授 |
〃 |
宮 一穂 |
京都精華大学デザイン学部・教授 |
〃 |
山本貴之 |
帝塚山大学経済学部・教授 |
〃 |
井上章一 |
国際日本文化研究センター・教授 |
〃 |
望月和彦 |
桃山学院大学経済学部・教授 |
〃 |
井出文紀 |
国際日本文化研究センター・機関研究員 |